obsidian is gently shines
第3章 待ちきれなくて
「リヴァイとの待ち合わせは、何時?」
「…!」
(よしよし、うまくいった)
セチアは、リヴァイにすかさず反応する。
今のように名前は勿論、
姿、声、足音、視線…
そして影にすらも。
その証拠に、先ほどまでの眠そうな様子はどこへやら。
今のセチアは誰が見てもすっかり覚醒した顔。
えっと、と言いながら軽く顎を上げ、ついでに視線は天井に。
まるでおまじないのように人差し指でくるくると円を描きながら、今日のスケジュール、一番大事な用事を思い出す。
「一応16時、なんだけどね。
15時には着きたいかな」
「一時間も前?」
「リヴァイ、早いから」
「あぁ…確か、前にも言ってたね」