第2章 真相解明
「これは友夏ちゃんの為でもあり、轟くんの為にも真相を解明したほうがいいと僕は思うんだけど…」
「……8年も、あいつの事を忘れて生きてきた俺が写真一枚で今更あいつの事を思い出して色々気にするなんて虫が良すぎる話じゃないのか?」
そうだ、虫の良すぎる話だ。
今まで俺の心のほんの片隅に置いていた友夏との記憶を今更引っ張り出して友夏を助けてあげたいなんて…
確かに身内からヴィランが出たら俺は将来ヒーローとして仕事しづらくなるかも知れないけど…
「虫が良すぎる話かもしれないけど、それでも助けれる人を助けるのがヒーローなんじゃねぇの?
お節介でもなんでも、やれるだけのことやってから文句言われる方が動かないよりよっぽど良いと思わねぇか?」
切島のその言葉が少し胸に刺さった。
「俺らなんでも協力すっからさ!まずは一緒に調べようぜ」
そう言って上鳴は俺の肩を叩く
「…………あぁ」
そう言って俺は友夏に関しての見た目の特徴等細かい情報をみんなに話した。
みんなは友夏の親について調べてくれるらしい。
俺は、母さんを当たって友夏が本当に親父の親戚の子なのかどうかを調べる事にした。
友夏は個性に関して嘘を付いていた。
他にも何か嘘があってもおかしくはない。
どこまでが本当でどこまでが嘘か、曖昧な記憶を頼りにそれを追求しなければならない。