第7章 俺の友達だ
「友夏ちゃん…クロノスローンの社長の家に養子に行ってたなんて」
緑谷は青ざめた顔をしてそう呟く。
「どうする轟!ツバクローには手を引けって言われたけど…」
「…行こう。クロノスローンへ」
俺がそういうと緑谷も切島も上鳴も驚いていた。
「行ってどうするんだ!?」
「俺たちにできることなんてっ…」
「それでも、動かずにはいられない。友夏は俺の友達だ」
「行こう、轟くん!何ができるできないじゃないんだ。友夏ちゃんにとって君が来たことに大きな意味があることなんだからっ!」
「おっしゃ、俺も協力するぜ!」
「余計なお世話はヒーローの本質、だしな!俺も協力する!」
上鳴と切島も協力すると言ってくれた。
「まずは作戦だね」
緑谷が作戦をみんなに伝える。
作戦はこうだ。
ヒーローや警察が来れば、必ず野次馬がたくさんくる。
変装してその野次馬の中に紛れ込む。
そして隙を見て屋敷の庭に忍び込んで
警察やヒーロー達の死角になる裏口側へ回って裏口の窓から入る。危険な作戦だが、今はこれに賭けるしかなかった。