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花吹雪の様に。《ONE PIECE》

第4章 タイムリミット


「リン!無事で良かった~。この潜水艦の隣に大きな船があったからリンに何かあったんじゃないかって心配してたんだ。」


“心配してた”

そんなことさっきのローの顔を見れば分かる。


「ありがとね、ベポ、みんな。通りすがりの人が助けてくれたの。私は傷1つないわ。」
私はにこっと微笑んだ。


あんなに必死になって来てくれた。
あんなに必死に“何があったんだ”って聞いてくれた。

だけど私は、笑った。
必死に向かってきてくれたローに向かって、笑顔で済ませた。



最近の私は笑うことが増えた。
ドラム島で、サカズキに会ってからは特に。

そう。誤魔化すためだけの、なんの意味もない、無駄な笑顔。


こんな笑顔、いらない。




「まだエターナルポースが見つかってないからあと何日かはサンディ島かなぁ。」
「ベポ、そんなことないわよ。今すぐにでも出発できるわ。」

私はさっきの船で見つけた“ウォーターセブン”のエターナルポースを渡した。

「!?……リンなんでこれを…?」
クルー達も息を飲んでいる。

「あの船の中にあったの。使えるかしら?」
「ありがとうリン!これで出発できるよ!!」



私はローを、そしてこのハートの海賊団を裏切った。
そして嘘をついた。



ローはさっきから部屋に閉じ籠ったままだ。


“信用するのが怖い。”

この気持ちがローを悩ませてしまっている。


そんなこと、させたくない。



あと少しだけ、ウォーターセブンまでは―――








こんな裏切り者の私を、
一緒に居させて…??
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