第3章 隣にいたいと願うこと
「あぁ酒美味かったなぁ。」
「かわいい子居たのにな…彼氏持ちかよくそ…」
「メス熊見つからなかったよ…」
1日はあっという間に経ち、待ち合わせの時間がやってきた。
「そういえば、キャプテンは?」
「あれ、リンもいねぇぞ?」
「もしかして2人は…」
3人ともローとリンの間には何かあるのだろうと思っていたのだ。
「だってあのキャプテンだぜ?人のことなんて、ましては女のことなんて構わないあのキャプテンが」
「船に乗せてやったり、」
「わがままを聞いてやったり、」
「人のことを褒めたり!」
3人は今までのことを思い出す。
“やっぱリンの飯うめェ!なぁキャプテン、どうだ?いつも黙って食べてるけど”
“あぁ、まぁ悪くねェな。”
“…!!!”
「あの時はクルー全員キャプテンのことを化け物を見る様な目で見てたもんな。」
「だってあのキャプテンが人を褒めるとこなんて見たの初めてだったよ〜。」
「なぁ……ちょっとアイツらの気持ち確かめたくねぇか?」
ペンギンが、何を言い出すかと思えば、“ローとリンの気持ちを確かめたい”と。
「確かにリンもキャプテンも鈍そうだもんね〜。」
「リンはまだわかんねェが、キャプテンは確実にリンのこと気に入ってるよな。」
それを聞いた時、クルーの中には
楽しそうにする者、
密かにリンを狙っていて、ショックを受けた者、
見つかった時のローにバラされるのではないかと震える者
……など、様々な反応が見られた。