第3章 隣にいたいと願うこと
「……ぅ…」
目を覚ました時には、もう抱えあげられていた。
「ちょっ…ここどこよ!あなたは誰!!」
「久しぶりじゃなぁ、リン。まさかわしを忘れたんじゃぁあるまいな?」
「っ…!またあなたなの…。そんなに私の力が欲しい?…
3mは超える身長。
がっしりとした体。
“正義”と書かれたマント。
…サカズキっ!」
「ウイスキーピークではよくもわしの連れを倒してくれたもんだ。まぁそれも見逃そう。お前はわしらの為にその“力”を貸してくれればいいんじゃ。」
いつのまにか目の前には大きな船が現れた。
「…いやよ。私はまだあの人達と…ロー達と一緒に…!!」
ベポ。
シャチ。
ペンギン。
そして、ロー。
私はまだあの人達と一緒に居たい。
こんな私と一緒にいてくれた人達だから―――。
「随分アイツらに心を許してるようじゃなぁ。仕方ねェ。わしと…
…“取引”しようじゃないか。」