• テキストサイズ

花吹雪の様に。《ONE PIECE》

第2章 ハートの海賊団


「…ん」
私は差し込んだ朝日で目が覚めた。
時刻は4時。誰の声も聞こえないから、誰も起きてないのだろう。
そう考えて隣を見ると―――

「ろ、ロー!?!?」

(そっか、ここで、ローの部屋で寝ることになってたんだ。てか帽子取ってる…ちょっとだけ…)

少し癖のある髪を見ていると、無性に触りたくなってしまった。

(うわぁ…ふわふわ…。帽子もふわふわ…)




「…俺のこの帽子を取ったところを見たんなら、お前のその眼帯の下も見せてくれねェとなァ。」

寝ているはずのローの手が私の眼帯に伸びる。


「ひゃぁっ!!か、“かのこ草”っ!」
ローに手を当てそう叫ぶと、かのこ草の藁のような香りが漂った。
と思った途端、ローは眠りに落ちた。




“お前のその眼帯の下も見せてくれねェとなァ。”

眼帯の下…か。
見せる訳にはいかない。


決して…





誰にも―――。




「ロー、ごめん。気持ち良く寝てね。」

私はクスッと笑い、静かに部屋を出た。


/ 112ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp