第2章 ハートの海賊団
「リン~!おかえり。どうだった?船は」
ベポが食事の準備を終えて、こっちこっち、とテーブルの方へ手招く。
「すごかったわ!この船潜水艦なのね。」
私はテーブルに座りながら、ローとの船中探索について語る。
「宴会だー!」
「酒だ!酒だ!」
賑やかな夜が始まった。
私は紅茶を、それ以外のクルー達やローはお酒を飲んだ。
「くしゅんっ…!」
さっきとは違ってだんだん寒くなってきた。
「ベポ…ここはどこなの?寒くなってきたわ。」
「えぇ~?あぁ~もうすぐドラム島につくんだよ。一年中雪が降ってる冬島らしいよ。」
ベポはお酒で酔っているようだ。
「だから寒いのね…。ベポぉ~、」
私は暖かそうなシロクマのベポに抱きついた。
「うわぁ!すごいふわふわ…モコモコしてる…」
私がベポと抱き合っていると、誰かが寄ってきた。
「ベポいいな…リン、俺にも抱きついてよ!!」
「ベポだけずりィっスよ!!クマだからって!!」
シャチとペンギンが罵る。
「クマですいません…」
相変わらず打たれが弱いクマだ。私はクスッと笑った。
この状況を睨んでいる人がいるとは知らずに……