第1章 遅い体質
へぇ……珍しい髪の毛とか
目に当たる部分が多い
言い方悪いけど
なんか気が弱そうなイメージを受ける
でもなんか、目が………そのイメージをバーん!とぶっ壊してる感じ
駄目だ、私の表現でいろいろぶっ壊してるな………
暫しの間凝視してた私はハッとして気をとり直す
「本当にすみません!私敵に狙われてるんでッ!」
「………敵?」
一瞬で深刻そうな顔をしたこの人は、きっと冗談が通じない人なんだろうな
「なので帰らせていただきま「見つけた…………」ッおう?!」
背筋がゾワッとすると同時に首根っこを捕まれる
「卯月~よくも逃げたな………
でも残念だったな………お前の逃走経路は把握してるんだよ」
「何いってるんですか先生~逃げるなんてとんでもなーい………!」
「よーし、教室に戻るぞ」
「お……慈悲はないの?!?!ちょっと手加減を……」
「教師をナメきる奴に慈悲など必要ない」
「そんなぁ…………!」
そんな先生に引きずられる私を見て
不思議な男の子がまた、笑ってたなんてまだ、
私は知らない