第4章 変態少女の生息
「おい、赤司征十郎」
六時間目が終わり、部活の支度をしていると
少しハスキーな声の女性教師がオレを呼んだ
「何ですか、永井先生」
彼女は、確か隣のクラスの担任永井
唯一、学校の中で差別も偏見もなく誰にでも同じ態度で接する珍しい先生
教師と言えば、最近は成績が高い生徒を手懐け、できの悪い生徒は見捨てる
そんな教師が増えていると言うが
しかしながらこの教師、永井はこの帝光中の中でも
オレにさえ、分け隔てなく話しかけてくる生徒の一人だった
そんな、ベテランな先生が何のようだろう
「あぁ、青峰の様子はどうだ?」
「………問題ありません」
青峰は、バスケ部のレギュラーでありながら相当のバスケ馬鹿なので
テストの赤点を取り、部活動個人停止の危機にさらされていたところであったが
まあ、…………多少強引な施しでなんとか赤点を逃れ順位をあげるよう………
言いにくいが、強引に勉強を教えた←
「うん、ならいいんだ
だが…………」
「なにか?」
永井は、白髪の少し混じる髪をかきあげながら
「………『変態女』を、どうにかしてくれないか?」
珍しく、困惑気味に言い出した