第2章 完璧
「どうも、卯月彩空さん」
「ひっ…………!」
おい、ひっ!ってなんだよバカか!
初対面の人に悲鳴はないだろ私!!!!!
赤い髪の男の子が、こっちを向いて目が合った瞬間
口から小さな悲鳴を漏らしてしまった
警戒100%………
え?この人の名前?
そんなの知りませんよ誰でしょう←
こんな赤い人、たぶん一度見たら嫌でも覚えられるはずだから
ってことは先輩?
そうですよね、たとえ私がバカだとしても同い年のひとに教わるほど落ちぶれてませんよね……
しかし、出だしから失礼な私を、この赤い人は小さく笑うと
笑いながら席に座るように促した