第2章 完璧
『言うことを聞かないと、恐ろしいことになる』
多分脅しだ
先生の台詞が、何度も頭に響く
あれが本気かわかんないけどね………
あれだ、『山にはヤマンバがいるから早く寝なさい』みたいな
まるで、言うことを聞くように躾る親みたいなことを言う
私、そこまで甘く見られてたんだ
子供じゃないんだけど!
「おーし、押せ押せ!」
「マウントポジションとったぞー!」
男子が、私が物思いに耽ってたその時
プロレスごっこしてたみたいだけど
まるで、私にはそのことに気がつくことができなかった
(彩空が……妄想してない!)
(妄想女も、とうとう正常に?)
クラスのざわめきも知らずに__