第3章 不純異性交遊?いやいや中身大人ですから
とりあえず今日はのぞみちゃんを見つけるのを目標にした。ワンチャン生の彼女を拝んだだけで帰れる可能性もあるし、と前向きに考えてみる。
メガネを装備し、意を決して玄関を開く。
すると、引き戸を開いた途端、目の前に金色の光が広がった。
なんだこれ?朝日にしては眩しすぎないか?
「おはようチョロ松くん」
そう。朝日に勝る輝きを発していたのは、スクールカースト最上位の我らがヒロイン様だった。
「トトトト子ちゃぁぁぁん!!」
「待ってたの。よかったら一緒に行かない?」
僕の人生において、トト子ちゃんからありえないワードが発せられる。
「ハ、ハイモチロン!!」
やっぱりこれは夢なのか?
だって朝から幸福クライマックスすぎる。
これもう満足して未来帰っちゃうんじゃない?いやむしろ帰らないでいい!
僕はこの世界で第2の人生を歩む。
決めたよ。
トト子ちゃん、僕はキミを幸せにする。
「待ってよチョロ松にいちゃーん!あ、トト子ちゃんおはよー!」
トイレからダッシュでトド松。
「おはようトド松くん!トド松くんも一緒に行く?」
「うん!」
こいつはあとで殺しておこう。
「昨日はごめんね。怪我は大丈夫?」
メキメキワクワクな通学路、あえて自分からは話題に出せずにいた昨日の一件を、トト子ちゃんから切り出してきた。
「怪我はすぐ治ったよ。僕の方こそ驚かせてごめんね」
2人きりのチャンスはトド松に台無しにされたけど、超絶可愛いJKトト子ちゃんのおかげで僕の気分は上々だ。
はぁ…可愛いなぁ。普段の2つ結びも似合ってるけど、ロングを下ろしてるのヤバすぎない?中身成人男性でも外は高校生なわけだからさぁ、もし仮に急展開してナニかしちゃっても犯罪にはならないよねこれ?
「ううん、トト子虫苦手だから……ありがとう」
フォォォォかわいいーーーー!!髪の毛かき上げてからのスマイルゥゥゥ!!
「いやぁそれほどでもっ!アッハハ!」