第3章 不純異性交遊?いやいや中身大人ですから
いや怖いって誰この四男?
つかさっきからなんでコイツらこんな尖ってんの?
「べつに優等生ぶってないよ。変なこだわり捨てようって話」
「チッ」
案の定舌打ちされる。
僕らって、青春はしてないにしてもちゃんと思春期してたんだな。
「偉そうに綺麗事並べやがって」
「そう噛みつくなっておそ松」
ほんっと子供だよね。
精神が未熟。精神が童貞。
お前らが尖れば尖るほど、共感性羞恥心でこっちが恥ずかしくなってくるから。
僕はコイツらみたいに荒れてはいなかったはず。
真面目な男子高校生で、学生の模範のような男の子だったは——
「は?調子乗ん「うるっせぇなぁテメェはよぉぉぉ!!こっちは人生経験積んだアダルトチョロ松お兄さんなんだよぉぉっ!!てめーらの思春期に付き合ってる暇ねーんだこのタコォッ!!」
誰よりも僕がオラついていた。
「んだとテメー!」
「んだよクソ長男!ケツ毛燃やすぞ!?」
「やめてよ朝から!」
涙ぐむ末弟が仲裁に入り腕を掴む。
おそ松はちゃぶ台に箸を乱暴に叩きつけると、そのまま立ち上がり、居間から出て行った。
その後に続くようにして、一松と十四松も舌打ちしていなくなる。
「この家舌打ちが挨拶なの?」
残ったカラ松とトド松に向かい話しかけたけど、2人は顔を強張らせ、ビクビクしている。