第3章 不純異性交遊?いやいや中身大人ですから
僕の言葉にトド松は困惑の表情。
「寝ぼけてる?さっきからなんか変…」
確かに変だ。
回想シーンならば、こんな不満を垂れずに爽やかな現役男子高校生を演じているはず。
「寝ぼけてな……寝ぼける…寝る…?」
…ははーん見えてきた。
明晰夢ってやつじゃないこれ?直前まで脳に刻まれた内容が夢になって、これは夢なんだって自覚出来るってヤツ。季節感と教科書の内容から察するに舞台は高3の夏ってとこか。
明晰夢って確か全部思い通りになるんだよな?空を飛んだり見たいもの見れたり。
よし、試してみよう。
ぐふふっ、トト子ちゃんのスカートとかスカートとかスカートとか。
「トト子ちゃん出てこーい!アッハハハハ!」
「本当にどうしちゃったの!?」
涙ぐむ弟を無視して廊下に出る。
ほーぅらおいでなすった!いるよ!友達と歩いてきた!
うっわマブっ!?激マブっ!!超絶かわいい!!眩しすぎて目が潰れる!潰れる前に動け僕の四肢!!
「そーぅれっ!」
そういえば、バカ長男がよくスカートめくりしてたのを眺めていたなぁ。
いつもは女子にこてんぱんにされるバカを見下げ、無傷でパンチラ拝むだけの傍観者だった。
「キャアッ!」
ごめんね夢の中のトト子ちゃん。夢だからこういう非人道的な行為をしてるけど、リアルなら絶っ体こんな事しないからね?
ああ…きっとこれから僕の視界いっぱいに、愛らしい丸みを帯びたヒップと、それを包むパンツがお見えになるんだ。色はきっと白か薄ピンク。攻めの姿勢の黒でもいい!つかもうなんでもいい!履いてなくても!むしろ履かないって選択肢こい!あぁいいね…いいよ最高だよ。パンツの妄想だけで1週間はシコれる。さすが学園のアイドル、我らのヒロイン!さぁ目ん玉ひん剥いて御パンんんんほぐしゃあぁぁぁ…!!!!
背後からスカートをめくった瞬間、間髪をいれず顔面に強い衝撃を受け、僕は廊下の突き当たりまで吹っ飛ばされた。