第18章 安室の記憶
翌朝、目を覚ましたがリビングに向かうと険悪なムードで沖矢と安室が向かい合ってすわっていた。
「昴さん、安室さん。おはようございます」
は険悪ムードを断ち切るように笑顔で2人に挨拶する。
沖矢「さん、おはようございます」
安室「さん、おはようございます」
2人は笑顔でに挨拶をする。
「なんか空気が重い気がするんですけど…なにかありましたか?」
ずっとこの空気には耐えられないと、は理由を聞いてみた。
沖矢「さん、喜んでください。安室さんの記憶が戻りましたよ」
「本当ですか!?」
は安室を見た。
安室「本当です。全て思い出しました。さん
、ご心配をお掛けして申し訳ありません。そして記憶を失っていたとはいえさんに酷いことをしてしまいました。本当にすみません」
「え、それって…記憶を無くしてた間のことを覚えてるってことですか?」
安室「はい、全て覚えています」
「なるほど…。だからこの空気なんですね。私は安室さんの記憶が戻ったことが嬉しいので、安室さんにされたことは忘れる事にします」
安室「ありがとうございます。さんは優しいですね」
「安室さん、これからどうするんですか?記憶が戻ったのが組織にバレたら狙われますよ」
安室「どうって…いつも通りですよ。記憶を失くす前と同じ生活をします。大丈夫です。自分の身は自分でまもりますから。今日中にここも出て行きます」
「寂しくなりますね。私もそろそろ家に帰ろうかな。昴さんとの同棲も一旦終わりにさせないと。しばらく帰ってないから家が心配たから」
安室「では僕が家まで送りますよ。さんの事情はさんがくる前に、この男から聞きましたから」
「ありがとうございます」
沖矢「この男呼ばわりとは酷いですね。同じ目的を持つもの同士、目的達成まで手を組むと約束しましたよね?」
安室「約束しましたが、僕があなたを殺したいほど恨んでいる事は紛れもない事実ですから」
「と、とりあえず朝食にしませんか?」