第17章 憎むべき男
「え…秀一さん?…なんで?」
沖矢の姿で出ていって赤井の姿で戻ってきた事には戸惑っている。
赤井「安室くんの記憶を取り戻す為だ。俺は安室くんに殺したいほど憎まれていてな。そんな俺の姿ならもしかしたら記憶が戻せるんじゃないかと思ったんだ。かなり荒療治で安室くんには無理をさせる結果になってしまった」
「それで安室さんの記憶は戻ったんですか?」
は心配そうに聞く。
赤井「いや、わからん。俺の名前を聞いたら頭を抱えて叫んで意識を失ってしまったからな。でも脳に何らかの刺激を与える事は出来たはずだ。これで記憶が戻ればいいんだがな」
「でも、秀一さんが安室さんにそんなに恨まれているなんて知りませんでした」
赤井「何故だか聞きたいか?」
「聞いていいんですか?」
赤井「あぁ、には俺の全てを知って貰いたいからな」
赤井は安室とスコッチとの事をに話した。
「それって逆恨みじゃないですか!秀一さんは悪くないです!」
赤井は「そんなに興奮するな。そんな事は安室くんもわかってるはずだ。だが俺のせいにしないと気持ちの整理がつけられなかったんだろうな」
「それくらい大切な人だったんですね」
赤井「の思う大切とは意味が違うかもしれんがな。警察は仲間意識が強い。公安は仕事の機密性もあり警察の中でも特に仲間意識が強い。だから許せなかったんだろうな。自殺を止められなかった自分にも救えなかった俺にも、そこまで追い詰めた組織も」
「秀一さんや安室さんを苦しめてる組織を許せない!その為に私に出来ることある?」
赤井「は強いな。あまり危険な事はさせたくないんだが、今は唯一組織と関わりがあるミスティアだけが頼りだ。そこでを守るためにFBIと相談してをFBI公認の期間限定特別潜入捜査官に任命することになった」
「期間限定特別潜入捜査官?」