第17章 憎むべき男
沖矢「安室透と話してきます。さんはここにいてください。体が辛いでしょうから、少々無理をさせてしまいました。すみません。安室透の記憶を戻すのに私も試してみたい事があるんです。もし安室透の記憶が戻ったらお知らせします」
沖矢は優しく微笑むと安室の部屋に向かった。
コン、コン
沖矢「入りますよ」
沖矢はノックしてからドアを開けた。
安室「さんは大丈夫ですか?すみませんでした」
沖矢「大丈夫です。さんからも話を聞きました。許したわけではありませんが怒ってはいませんよ」
安室「簡単には許して貰えないのはわかってます。それほどの事を僕はしてしまいましたから」
沖矢「お互い様ってことにしておきましょうか。あなたにも許せない男がいました。それが私なんですから」
沖矢は変装を解き変声機のスイッチを押した。
安室「変装?どう言うことですか?」
安室はいきなり変装を解いた沖矢に戸惑っている。
赤井「この姿を見ただけでは記憶は戻らないようだな。赤井秀一、それが俺の名前だ」
安室「赤井秀一……赤井…秀一……あか…い……しゅう…いち…………っあぁぁぁぁっ!!」
安室は叫び声を上げながら両手で頭を抱え込む。
赤井「安室くん大丈夫か?」
安室「うぁぁぁっ!……赤井~!ぅぐっ……あ…か…ぃ…」
安室は頭を抱え込んだまま倒れて意識を失う。
赤井「これで記憶が戻ればいいんだが…」
赤井は安室を抱きかかえてベッドに寝かせると自室に戻った。