第11章 もう1人の自分
ベルモットはと手を繋いでリビングに来た。
ベルモット「シャワー浴びる?それとも先にモヤモヤしてるもの吐き出す?」
「シャワー…あびたい…」
ベルモット「OK!案内するわ」
ベルモットはをパスルームに案内した。
はジンに触れられた場所を何度も洗った。
『全て洗い流せたらいいのに…』
がシャワーを浴び終えると脱衣所にはシルクのパジャマが置かれていた。
「高そう…。これに着替えろってことなのかな?」
はシルクのパジャマに着替えてリビングに戻った。
ベルモット「着ていた服は洗濯したから。全てを洗い流したいって顔してたから。そこに座ってこれ飲んで。ホットワイン作ったから」
ベルモットはソファーを指差しテーブルにホットワインを置いた。
はソファーに座ると恐る恐るホットワインに手を伸ばす。
ベルモット「心配しなくても何も入ってないわよ。私はの味方。誰にも言わないからモヤモヤしてるもの全て吐き出しなさい。じゃないと壊れちゃうわよ」
はホットワインを一口飲んだ。
心身共に疲れていた体にホットワインが染み渡り少しだけ気持ちが落ち着いた。
気持ちが落ち着いてきたはジンとの事を話した。
ベルモット「覚悟して行っても、薬飲まされても、それでも嫌だったのはそれだけが恋人の事を想っているってことじゃないかしら」
「だけど、私がしてる事は昴さんを守る為と言いながら昴さんを裏切って傷つけてる…。昴さんに知られたら嫌われちゃう…」
の目から涙が溢れる。
ベルモット「恋人を想ってした事でしょ。わかってもらえるわ。貴女が好きな人はそんな人じゃないはずよ。少なくとも私が知ってるライはそんな男じゃないわ」
『なんでベルモットが昴さんが赤井秀一でライだって事を知ってるの?私から情報を聞くためにわざと名前を出したの?』
ベルモット「何で私が沖矢昴の正体を知ってるかわからないって顔してるわね。バーボン、安室透から聞いたのよ」
ベルモットはと安室が拐われた日の事を話した。