第8章 悪魔の囁き
しばらくして沖矢がお粥を持ってきた。
沖矢「体が動かせないみたいでしたので食べやすいものにしました」
沖矢はスプーンでお粥を掬うと息を吹き掛けて冷ます。
安室「あの…出来ればさんに食べさせてもらいたいのですが…。記憶が無いので何とも言えませんが、男に食べさせて貰うなんて趣味は僕にはなかったと思います」
沖矢「仕方がありませんね。特別ですよ」
沖矢はにスプーンを手渡した。
「熱かったら言ってくださいね」
は息を吹き掛けてお粥を冷ますと安室の口元にスプーンを持っていく。
沖矢「食べながらでかまいませんので僕の話を聞いてください。2人のこれからについてお話します」
沖矢は安室とはFBI監視のもと工藤邸で暮らすこと。2人に護衛をつけること。安室の替わりに自分がポアロでバイトすることを2人に話した。
安室「僕は今何もわからない状態ですので、僕を助けて下さった沖矢さんに全てお任せします。体が動かせないのでご迷惑をお掛けしてしまいますが…」
沖矢「体はしばらくしたら動かせるようになると思いますよ。痺れるように怠いと言われていたので、おそらく犯人に痺れ薬を投与されたんだと思います。薬がきれたら動けるようになると思います」
安室「それは良かったです。それを聞いて安心しました。ずっとこのままだったらどうしようと思っていましたから」
「昴さん、護衛ってずっとですか?」
沖矢「身の安全が確認されるまでですよ。詳しくはダイニングでお話します。安室さんが疲れてもいけませんから」
「安室さん、ずっと寝てばかりも退屈ですよね。また話に来ますね」
安室「ありがとうございます。さんは優しいですね」
沖矢とは安室の部屋を出た。