第8章 悪魔の囁き
沖矢「黙っていてすみません。さんを巻き込みたくなくて黙っていたのですが結果的にさんを危険な目にあわせてしまいました」
沖矢は変装を解いて赤井の姿になり、チョーカーの変声機のボタンを押した。
赤井「これが俺の本当の姿と声だ」
「話は理解出来ました。だけど気持ちが追い付きません。私にとって昴さんはさんだし、コナンくんもコナンくんだし、安室さんも安室さんです。いきなり赤井さんや新一くんや降谷さんだなんて思えません」
コナン「今まで通りでいいんだよ。俺はコナンだし昴さんは昴さん。安室さんは安室さんなんだから」
赤井「巻き込んでしまったから全てを話しただけだ。に秀一と呼んで欲しいとか思っていない。の前でこの姿になることももうない。の前では沖矢昴でいる。何も変わらない」
「ありがとうございます」
『昴さんがFBIでコナンくんが高校生探偵の工藤新一くんならジンとの取引の事は話した方がいいのかな…』
『でも誰にも話すなって言われたし…。危険な組織ならFBIの昴さんでも敵わないかもしれないし…』
『だったら昴さんを守る方法はこれしかないよね…。うん、言わないでおこう』
コナン「………さん、さん。話聞いてる?大事な話をしてたんだけど」
コナンはの顔を覗き込む。
「え…。ごめん。聞いてなかった。ちょっとボーっとしてた。もう1回言ってくれる?」
赤井「は今日色々あって疲れてるんだ。これからの事は明日俺が説明しておく。だから坊やはもう帰っていいぞ」
コナン「わかったよ。さん、ゆっくり休んでね」
コナンは帰って行った。
「赤井さんと昴さんでは口調も変わるんですね。別人みたいです」
赤井「同一人物だと思われない為に変えている。すまない。にとって俺は初対面の他人。落ち着かないよな。明日には沖矢昴に会える。今日はゆっくり休め」
「おやすみなさい」
モヤモヤした気持ちを抱えたままは用意された部屋に向かった。