第7章 攘夷集団とチンピラ警察
攘夷志士。
二十年前に天人が大量に地球に入り込んだことで、その天人共を地球から排そうとする思想を持った侍達を攘夷志士という。
圧倒的な武力を持つ天人を前にし幕府の連中は弱腰になり開国、そして不平等条約の締結までさせられた。それを機に攘夷志士達は一斉蜂起を起こした。
しかし幕府は耳を貸さないどころか廃刀令まで出してしまった。それにより攘夷志士の大部分が粛清され、反抗勢力は減ったわけである。
まぁ、現在進行形でまだ活動してる攘夷志士入るわけだけど…それが目の前にいるコタである。
「まぁ、それはともかく…私達はこの人たちの掌の上で踊らされてたみたいね」
「なぁ、おい飛脚のにぃちゃんよぉ」
「あっ!!ほんとネ!あのゲジゲジ眉デジャヴ!」
「ちょっ…どーいうことっすかゲジゲジさん!」
いや、何だよ。ゲジゲジさんって。確かにあの人ゲジゲジ眉だけれども、ゲジゲジだけれども。
「要するにぜーんぶコタの策略ってことね」
「テメェが仕組んだことだったのか、今までのテロも今回の事も」
「たとえ汚い手を使ってでも手に入れたいものがあったのさ」
コタはそう言いながら、私に見覚えのある黒い狐面た白い鞘に収められた刀を。銀にも刀を差し出していた。
「天人との戦において鬼神の如き働きをやってのけ敵はおろか味方からも恐れられた武士…白夜叉と、鬼神姫と恐れられたお前達の力再び貸してくれ」