第11章 【小話】ペットはよく見て選べ
そもそも私犬より猫派なんだけど…犬怖いんだけど…ただでさえ犬怖いのにこんだけデカイともはや定春君が魔王にしか見えない……
でもなぁ…ここまで神楽ちゃんも気に入ってる訳だし……銀も肩竦めてるし……
「食費を削るか…バイト増やすか……うーん…」
「ワンッ!」
ん?腕組みして俯いていたら定春君が近寄ってきたんだけど…やだ…怖い怖い怖い!!
「あっ!優香気をつけろ!そいつ頭噛むぞ!」
「えっ?!」
そーいうことは先に言って!?
「ワンッ!」
「……ん?」
「定春お辞儀したネ!」
…か……可愛い…!!頭下げた!可愛い!!
ま、待て待て!見た目で判断しては…今撫でて噛まないかどうか……
「……フワフワ…」
普通に触れた…めっちゃフワフワ…
定春君めっちゃ尻尾振ってる…!!
「可愛すぎる……!」
「でしょでしょ!!定春はごっさ可愛いアル!」
これは…許可を出すしかない…!
こうして、神楽ちゃんに『世話をちゃんとする』という約束を条件に定春君を万事屋に迎える事になった。