第5章 夜兎の少女
「で、どうするの?故郷に帰りたいんでしょ?」
「うん…」
んー、見た感じこの子は江戸出身じゃなさそうだしどこに住んでるのとかわからないわね。
「バカだなオメーこの国じゃパンチパーマの奴と赤い服着た女の言う事は信じちゃダメよ」
「ちょっ、銀!無責任発言やめなさいよね」
「知らねーよ。まァテメーで入り込んだ世界だ、テメーで落とし前つけるこったな。優香、何とかしてやりてえならお前何とかしてやれよ」
お前責任転嫁もいいとこだな、ホントに。ふざけんなよ、なんだよ私のこのそんな役回り的な立ち位置は。アイツあとで丸刈り決定。
「しょうがないわね…いいわ、協力したげる」
「優香さん!」
「ホントアルか?!」
「私は年下には嘘つかないタチなの、故郷って言ったら…取り敢えず駅に行く?」
パンチパーマの奴に狙われてるんだからパンチパーマの奴は敵とみなすことにしよう。
しかもこの女の子と新八君は顔が知られちゃってるからかからないと即バレしそうだし…
……よし
「2人ともそこのゴミバケツの中入って、そこで隠れながら移動しよう」
「いや怪しすぎません?!」