第3章 ペットの扱いには気をつけなさい
「世のペットがの〜いなくなってしまったのじゃ、探し出して捕らえてくれんかの〜」
車にやられる事、数十分。連れてこられた先で会わされたのは猫を撫でている央国星のバカ…ハタ皇子。
てか、バカで有名なバ…ハタ皇子じゃんコイツ。
しかも依頼の内容しょうもねー、面倒ごとだと思って深読みしてた自分が馬鹿みたいだわ。あと猫に嫌がられてんのに気づいてねー。
私達万事屋一行は揃って背を向け帰路につこうとするが、長谷川に止められた。何だよ、止めるなよ。
「君ら万事屋だろ?!何でもやってくれる万事屋だろ?!いや、わかるよ!わかるけどやって!頼むからやって!」
「うるせーな、グラサン叩き割るぞ薄らハゲ」
「うっさいわねー、お前ら幕府基本暇人なのに仕事押し付けてんじゃねーぞ」
「ああ、ハゲでいい!暇人でいい!ハゲでも暇人だもいいからやってくれ!!」
チッ、めげないなこのグラサンかけ機。
その上私と銀と肩を組んでヒソヒソと話してくる。触るな、てかマダオの匂いがする!!こいつマダオか?!
「ヤバイんだよ、あそこの国から金とか色々借りてるから幕府」
「しらねーよそっちの問題だろ、ペットぐらいで滅ぶ国なら滅んだ方がいいわ」
「幕府のケツくらい幕府で拭け、一般市民に拭かせるな。あとさりげなく手が胸に当たってんだよ離せコラ」
アッサリ滅んだ方が良いとか言う兄と、ボロクソに言った後に苦情を入れる妹のコンビは今世紀最大の面倒さだろうなと私は思った。自分も含まれてるけど。