第2章 万事屋銀ちゃん
で、少しの間だけ大人数相手にしてた私と銀だけど…。
「逃げろォォォォ!!!」
「こんの馬鹿兄貴!!後で覚えとけ!!」
「ホントにすぐ戻ってきた!!」
あの腐れ天パ、思ったよりキツかったとか言って逃げ出した。お陰で私は1人で相手する羽目になり私も敵の銃を二丁奪い取って敵に銃撃しながら逃げてる。
しばく!!アイツ後でマジでしばく!!絶対許さん!!
「脱出ポッドは何処にあんのよ!!こっちは1人応戦してんのよ?!さっさと探してよ!!」
「頼れる妹がいて俺ほんと良かった!!神様ありがとう!!」
「死ね馬鹿兄貴!!腐れ天パ!!朽ち果てろ!!」
怒り任せに銀に暴言を吐きつつも銃撃しながら逃げ込んだのが船の動力室。
腹いせにこの船落としたろか?落としたろか?
「追いかけっこは終いや。哀れやの〜昔は国を守るために戦った刀が今じゃ娘っ子1人守る事もでけへん鈍や。おたくらに守れるもんなんてもう何もないで。この国も…空もワシら天人のもんやさかい」
聞いていればこのキノコ好き勝手言いやがって。
ホントに下衆でくだらなくて馬鹿なクソ野郎だわ。
「くっだらない、勝手にすれば良いじゃん。私らはアンタらのことなんて眼中にないのよ」
「国だ空だぁ?くれてやるよそんなもん落ちたら目の前のもん守るのに手一杯だ」
銀の言葉には私も異論はない。こんな温室育ちの天人の言葉にグッとくることなんて何一つない、イライラするだけ。
「しみったれた武士道やの〜……もうええわ、去ねや」
銃口をこちらに向け撃とうとするキノコ。
喧嘩上等、かかって来いや。隠し持ってる懐刀で切ってやる。