第2章 万事屋銀ちゃん
「さーてと…じゃ、このキノコ共も襖と同じように蹴破っちゃおうか」
「おい、ここは俺らが引きつけといてやるからお前らは脱出ポッドでも探して逃げろ」
私は指の関節を鳴らしながらキノコ軍団を見据えながら対峙し銀は志村姉弟に脱出を促す。
この程度の三下だったら私だけでも事足りるんだけどね。保険として銀にも残ってもらう。
「アンタらは!?」
「ゴチャゴチャ言ってないでさっさと行きなさいよ、アンタも一緒にこのキノコ共と同じように挽肉にされたい?お姉さん守っていればアンタはそれで良いの」
「俺は俺の守りてえモンを護る」
わかったらさっさと行ったよね、仲良し姉弟め。
「ざっと二、三十ぐらいかな?」
「お前油断すんなよ」
「アンタこそ糖分とって身も心も甘々になってんだから隙つかれて撃ち殺されないようにねー」
「けっ、この毒舌妹め」
「この腐れ天パ兄貴が」
ま、銀はこんなキノコ共に負けるようなヤワな奴じゃないからその面安心だけどね。
「なにゴチャゴチャ抜かしとんねん!!死ねぇぇぇえ!!」
一斉に掛かってくるキノコ共。所詮キノコか、それとも数でかかれば勝てるという甘い考えで油断してるのか…どいつもこいつも隙だらけ!
銀と私は一気にキノコ共を吹き飛ばし突破口を開く。これで2人は逃げられる筈。
「新一!行けぇぇぇぇぇえ!!」
「新一!前向いて走りなさい!!」
「新八だボケェェェェ!!」
兄妹揃って名前を間違えるというボケをかましたお陰で新八君にツッコまれる。
私だって人並みにボケんのよ!舐めんな!