第2章 万事屋銀ちゃん
私は自宅である万事屋銀ちゃんに着くなり台所に直行し買い物バッグを置くと自分のスクーターのキーを持って再び外に出る。
このスクーターは知人から譲ってもらったもの。銀のよりは少しモデルが新しい奴だから音も静かだし見た目も良い。
私はその愛用のスクーターでノーパンしゃぶしゃぶ天国が停まっていると聞いた場所へ急いだ。
「あっ、見えてきた」
しばらくスクーターを走らせていると漸くそれらしき船が見えてきた。
適当なところでスクーターを乗り捨てて一応隠してから自慢の脚力で船に忍び込んだ。
私忍者やれるんじゃないかな?転職希望は忍者でも良いかも…ってどちらにせよ儲からないか、忍者も。
「さて…何処かな…」
この船、遊郭なだけあるね。無駄にデカいし広い。お陰で妙さんの居場所がわからないんだけど。
やっぱり考えなしに突っ込んだのはマズかったかな…。
少しの間ウロウロしていてある部屋に差し掛かった時、その部屋から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
みーつけた。この部屋だ。
「ボケがぁぁぁぁあ!!たった2人で何ができるゆーねん!!いてもうたらぁ!!」
「アンタの目は節穴?こんのクソキノコが!!」
「なっ?!おおおお、お前いつの間に入りよった?!」
「おーおー、やっぱり忍び込んでたわけな?」
部屋の襖を蹴破って入室してきた私に度肝を抜いたクソキノコと私をやっぱりか、という目で見ている銀。志村姉弟は驚いてるし。
悪いけどジロジロ見んな、むず痒い。