第2章 万事屋銀ちゃん
眼鏡君と銀が騒ぎながら言い合いをしている様子を私は横で冷ややかに見ていると大江戸スーパーの買い物帰りかと思われる女の人が私たちのところに寄ってきた。
まさか銀の愛人?まさかね
「あら新ちゃんこんなところで何やってるの?お仕事は?」
「げっ…姉上!!」
何だ、眼鏡君のお姉さんか。優しそうなお姉さんだ。でもなんか眼鏡君怖がってるように見えるんだけど、気のせいかな。だってかなお姉さんどう見ても優しそう…
「仕事もせんと何プラプラしとんじゃワレボケェェェ!!」
「ぐふぅ!!」
「今月どんだけピンチか分かってんのかテメーコラァァァァ!!お前のカスみたいな給料でもうちには必要なんだよ!!」
前言撤回。全然優しくなかった、世の中世知辛い。
眼鏡君のお姉さんヤクザの頭でもやってるの?口調が荒れるに荒れまくってるんだけど。殴りもキレがいい…。
この時私は、女の人って怖いなぁと思いました。あれ?作文?と言うか私も女じゃん。
この時、銀は相変わらず逃げようとしていて私も連れて逃げようと思ったのか私に後ろに乗れとスクーターに乗りながら促してきた。
流石の私もこの状況では生命の危機を感じる。だから便乗して銀の後ろに乗った。悪く思わないでよね眼鏡君。
「ま、待って姉上!!これも全部アイツのせいで……ってあぁぁあ!!待て!おい!!」
何と言うことでしょう、即バレに近いしあのおっかないお姉さんにチクられた。それと同時にスクーターは走り出したから…逃げられると思う。
「悪ぃ、俺夕方から見たいドラマの再放送あるか…ら」
「……うわぁ…」
逃げられなかった、眼鏡君のお姉さん強すぎか。思わず気の抜けた声が出たよ。
さっきのあんな弟フルボッコにしてる光景見たらもうこのお姉さんの笑顔が恐怖しか呼び起こしてこない。
あぁー怖い…誰かヘルプ。