第1章 思い出
きっと、本当はすごく大切な友達だったんだろうなって思ったわ。
だって、どんな人なの?って聞いたら、嬉しそうに教えてくれたもの。
「俺より背が低くて、まぁチビだな。なのに名前が高杉っていうの。で、発言がちょっと痛いって言うか、厨二病ヤローで、包帯巻いてて、女物みてぇな派手な着物を、いやらしく胸元少しはだけて着ていて、常に煙管吹かしてるから煙臭くて、出番少ねーのに、人気投票はちゃっかり4位取っちゃうような奴」
って。ニコニコして言うの。
それだけ思っている相手なら、元々同じ所から出発した仲なら、今は別れていても、きっとまた仲良くなれるよって、そう言いたかったけれど、私はまだ幼くて、ちゃんと言葉に出来なくて、ただ隣で話を聞いていた。