第3章 ⅲ
料理が出来上がってテーブルに置かれ、とても美味しそうだ。昨日は揚げ物ばかりだったからどうやら和食を作ってくれたみたいだった。
久しぶりの和食にテンションが上がる。
「すごくおいしそうです!ありがとうございます」
「いえいえ、喜んでくれて嬉しいよ」
いただきますをして食べ始め、
「燭台切さんは、今までどんな所で生活してたんですか?」
気になっていたことを聞いてみた。
「………話せることだけになっちゃうけど、それでもいいかな?」
「はい、そんなに踏み込める人間じゃないので」
私の言葉に少し苦笑いしながら話してくれた。
燭台切さんは本丸と呼ばれるところで、他の刀の付喪神と暮らしていたと教えてくれ、そして眠っている物の想い、心を目覚めさせて付喪神達を束ねる主と呼ばれている人がその暮らしの長だということが分かった。
彼はここへ来る前にそのお仲間さんと一緒に、厚樫山という所にいて気づいた時には私の家に居たと言っていた。
うん、最高に意味のわからない世界だ。
"神様だから"全てそれで片付けられる。
私は話してくれたお礼を言う。
「僕からも君に質問してもいいかな?」
「はい」
「今はなんて言う時代なの?それからここには審神者という職業はあるかな?」
私は今の年号を答える。審神者っていう職業は私は聞いたことは無い。
スマホで検索すると審神者と出てきたけど、この審神者と彼の言っている審神者は違うと思った。
それを答えるとありがとうと言ってくれた。