第2章 ⅱ
タオル類や下着類も買い、メンズの下着なんて私はわからないから、燭台切さんに全ておまかせした。
一通り買い終わって、彼は買ったもの全てを持ってくれていた。1つくらい重そうだから持つよなんて言ったのに聞いてくれなかった。全てがスマートすぎてこんな人が彼氏だったらな〜と呑気に頭に浮かぶ。
それから色々見てたらお昼くらいの時間になってた。
「燭台切さん、何か食べたいのある?」
「うーん、お昼ご飯なら僕が作るから大丈夫だよ。帰りにスーパーだっけ?そこに寄りたいなって思ったんだけど」
「え、いいの?」
「もちろんだよ」
「それなら、お任せしちゃおうかな……私はもう買うもの買ったし大丈夫」
「そっか、なら帰ろうか」
また彼は手を繋いできた。駅に向かって歩いていると職場の人を見かけ、私はサッと彼の後ろに下がった。
「どうしたの?」
私の異変に気づき声をかける
「会社の人がいて、燭台切さんと歩いてたら何言われるか分からないから…」
「そっか、なら早く行くよ」
すたすたと早歩きになって、私はついていくのに精一杯だった。
そしてあっという間に改札へ来てちょうど来た電車に乗り込んで最寄りに着く。家の近くのスーパーに寄って、彼は色々な食材をカゴへ入れていった。
「作り置きもしておきたいから、ちょっと多めに買っておこうか。心海ちゃんの家の冷蔵庫あまり無かったからね」
痛いところを突かれた。自炊はたまにしかしないから、作る分しか買わないし普段の冷蔵庫には水とゼリーくらいしか入っていないことを悔やんだ。