第12章 インポ*
その後、すずは百之助に妙な絡み方をするのは止め、俺は心穏やかに過ごす。万が一がなくても、好きなものに触れられたり話しているのは見ていて面白くないからだ。
【慶次】
(心底百之助に惚れてるな・・・・)
我ながら呆れてしまうほどに。
そう思ったのも束の間、すずがいつ話したのかは知らないが、百之助は俺のチンポを風呂場で咥えながら話してきた。
【百之助】
──・・・・嫁相手に勃たんらしいな。本当は男色家なのか?
鈴口を指の腹で突きながら、硬くなって膨張しているソレを強調する。
【慶次】
(また勝手に話したのか。悪気があって言ったんじゃないだろうしな、たぶん・・・・。)それはない。お前を初めて抱きたいって思ったとき、これはまずいと思って色々試したんだ。ただそれでお前が俺にとって特別なんだと認識しただけだった。
【百之助】
試したって?
百之助は手を動かしながら問ってくる。
【慶次】
男や女、子供も関係なく、客や通行人・・・・、手当たり次第にそういう目で見たりしたが全部駄目だった。もともと兄貴と違って昔から色恋には疎かったし、百之助で勃ったから別にいいと思ったんだ。
【百之助】
特別、ね・・・・。
実際に色男やモテ男を見たりしても今までうんともすんとも思わなかった。綺麗な女や可愛らしい女を見ても、どんな子供を見ても反応しない。
これはもう俺のチンポは百之助と繋がるために生えてきたものだと豪語するしかないだろう。
チンポを扱いている、百之助の口角が少し上がったように見えた。
【慶次】
なあ・・・・、そろそろイキそうだ。お前のナカに出したい。
【百之助】
出すのはいいが、ナカは止めろ。掻き出すのが面倒くさい。
【慶次】
俺がやるから。
【百之助】
一回で手放す気ないだろ。
【慶次】
じゃあ顔に・・・・──ん?
ふと百之助が物音を察知したように手を止め、脱衣所の方を睨んだ。