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祝福されないドロップス【尾形百之助】【BL】

第11章 外食*




石油ランプは行灯よりも明るく照らされており、百之助は自分の坊主頭を撫でながら、呆れかえった口調でいう。


【百之助】
アンタのせいでな。こっちもいい迷惑だ。


面倒だったら最初から乗らなきゃいい。
それなのに百之助は、自分に矛先が向くことを知っていてやっている。性質が悪いと思いながら、それでも憎み切れないその唇を塞ぎにいく。


【百之助】
・・・・わざとだろ、あれ。

【慶次】
そっちこそ。何を企んでたんだ?


どちらもすずに対する当てつけのようなものだ。
しばらくお預けだった口づけを熱心にかわし、唾液を絡ませて身体を抱き寄せる。
ねっとりとした舌の甘さに酔いしれ、角度を変えて何度も啄む。
ぴちゃぴちゃと水音と交じり合うように甘い吐息をこぼし、百之助はゆっくりとその唇を首元に落としていく。


【慶次】
ふっ・・・・そんなに俺が恋しかったか?しばらくご無沙汰だったもんな。

【百之助】
アンタもな。あんまりがっつくなよ。


滑るように上服を脱がされ袖から腕を出す。鎖骨から胸の辺りを啄み、百之助のいやらしい手つきが俺の上半身を撫であげる。
赤い舌でチロチロと胸の突起を舐められたり、厚ぼったい唇で吸い上げているかと思えば、白い歯を出して急に噛み付いてきた。


【慶次】
いてっ・・・・なんだよ急に。


あの首の噛みつきの一件以来、噛み癖があるのか度々噛み付いてくる。


【百之助】
──触って。

【慶次】
っ・・・・。


しっかり着こなしている着物をはだけさせ、布団の上に押し倒す。

俺は百之助しか抱けない。
なら、百之助も俺しか感じなくなればいいと欲望のままに何度も突きあげる。


【百之助】
──くうっ・・・・いつもより、激しいな、アンタ・・・・っ。

【慶次】
そう何度も煽らて我慢できるかよ。百之助、・・・・今夜は寝かせない。お前を抱き殺す。

【百之助】
ぁああっ・・・・声、がぁ゛・・・・・・・・出る゛ッ


これまで溜め込んだものを吐き出すように、百之助の中に射精をする。

この限られた狭い部屋ではまだ治まり切らなくて、その身体を何度も抱きしめて、噛み殺すような口づけを頬張り続けた。




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