第10章 家風呂*
ずぷっと濡れた粘膜が時々音を出し、まだどこか探り探りに腰を動かしながら百之助の苦痛に歪んだ表情を見下ろす。
【慶次】
まだ、痛いか・・・・?
【百之助】
痛くねえからそんなに優しくすんな。
【慶次】
一度抜いて、もう一回指で・・・・。
【百之助】
ッ・・・・、抜くなッ
痛そうな百之助の顔が見ていられず、腰を引いていくと抜け落ちそうなところでビクッと肉の輪が引き締まる。
それと同時に百之助も声を発し、内側の圧迫感で飛び出してしまいそうなものを必死に堪える。
【慶次】
くッ・・・・、やっぱり痛いんだろう?
百之助は手のひらで両目を覆い、口だけが動いてみせ途中で睨んだような目を向ける。
【百之助】
ごちゃごちゃうるせえな。・・・・あ~ちくしょう、モタモタしてるから痛ぇてんだよ。こんなにデカくしやがって。もうこれ以上デカくすんな阿保。
【慶次】
そう言われても。
散々いわれてしまったが興奮は抑えられないし、大きさは変えられないし、心臓の音だって騒がしいくらい昂っている。
暫く深く繋がったまま様子を見ているが百之助の表情は硬いままでどうすることもできない。
【慶次】
ごめん。指でイケたからこっちでもイケると思って。
【百之助】
いいからさっさと動けよ。アンタも早く治めてえだろ。
【慶次】
お前無理してるだろ?そんなに急かさなくたって指みたいに慣らしていけば・・・・。
そこまで自分で言ってみて気が付く。
早く、動かしてほしい。
もう一度、百之助のしかめた顔を確認するともしかしてそうではないかとジワリと頬は緩む。
【慶次】
ああ、そういうわけか。俺がそんな身体にしちまったから感じてるのか。
【百之助】
痛いのに感じてるだって?はっ、これはアンタがたらし込んだただの性処理だろう。痛いから早く終わらせたいだけだ。
【慶次】
じゃあまだ慣れるまで俺はこのまま一生繋がってても構わないけど。
【百之助】
・・・・アンタ、優位になると本当に厄介だ。
どうやら今回は俺の勝ちだ。
【慶次】
好きな子をいじめたいってこういうことを言うんだろうな。ッ・・・・お喋りはここまで。俺も、さっき締められたのでかなり限界・・・・、動くぞ。