第4章 風呂屋*
チンポが立った。
これは最大にして最高の歓喜が訪れる。
今まで何を考えても役立たずだった俺のチンポが上を向いている。
喜び、感動、そして病気じゃなかったことに安心する。
【百之助】
勃ってる。
【慶次】
あ、ああ・・・・。生理現象だ。気にするな。
俺の生殖機能は何の問題もなかった。
ずっと風呂屋のオバサンのせいにしてたけど、俺は立派な男として立つことができる。
これで少し男として自信がつき、ガッツポーズしてやりたい気分だ。
これで兄貴にバカにされることもないし、親父を心配させなくてすむし、ちゃんと子供も作れる。家風呂を作る夢は今でも現実にするつもりだから、男として成長したのではないかと自信に満ち溢れてくる。
でもなんで急に?
自分で弄っても、他人に弄られても、どんなことをされても勃たなかったのに、ちゃんとしっかり硬くなっている。
原因があるとすれば・・・・。
──いやいやいや、まさか。そんなまさかだろ。
【百之助】
抜かなくていいの?
【慶次】
えっ。
と、そっちの方向に考えて、ヘンに期待感してしまう。
百之助が、俺のを、抜く。
いやいやいや、その小さな口でその可愛らしい声でなんて言葉を吐いてるんだ。
【百之助】
・・・・・・・・・・・・。
そんな一人暴走している俺をよそに、じっと顔を見ている。
頼むから、その幼気で無垢な顔で俺を見てくれるなッ
いかがわしい妄想がなだれ込んでくるぅうッ
俺は犯罪者になんてなりたくない。
正常な男だ。
正常な、男児、なのだから──。
正常、なら。
【慶次】
そういう百之助もちょっと硬くなってやしないか?
正常ならなんの問題ない。
正しいと思われる"行い"をすれば、犯す行為ではない。
そっと百之助の肩に触れ、自分に言い聞かせる。
なにも間違ってない。
正常な行いをするだけだ。
【慶次】
俺一人でイクのも面目ないだろ?だったらついでに男の自慰ってやつを教えてやるよ。