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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第22章 Let Your Heart Be Light




番外編 『 Let Your Heart Be Light 』 おまけ




「リヴァイ兵長」

部屋を埋め尽くすポインセチア。
教会から運んだクリスマスの花に囲まれたベッドに横たわりながら、サクラはリヴァイの手を握った。

「昨日、日付が変わるまで私と会わず、口もきかずに一日いられたら、貴方のものになると言いましたけど・・・」

「ああ、そうだったな」

「そんな約束など無くたって、貴方のものになることだけが私の望みです」

そう言って微笑むサクラに、リヴァイは覆いかぶさるようにしてキスを落とした。
あの残酷な世界で最後に口づけた唇とは違い、彼女の唇はとても温かい。

「お前が死んでから・・・このまま気が狂っちまった方がいいと思うことが何度もあった」

第55回壁外調査のあと、部屋に帰ってきたのはリヴァイだけだった。
彼女との思い出が詰まった場所。
一人で夜を過ごし、朝を迎えることがどれほどつらかったか。
でも今は・・・

「この部屋にお前がいる・・・ただそれだけのことが、これほど幸せに思えるとはな」

クリスマスツリーも、その下に置かれたプレゼントも、豪華な御馳走もいらない。
ただ、大切な笑顔がそこにあれば。


「メリー・クリスマス、サクラ」


来年のクリスマスも一緒に祝おう。
そして何年後かのクリスマスには、テーブルを囲む人数が増えていればいいな。

すると、サクラは嬉しそうにリヴァイの胸に頬を寄せた。


「お誕生日おめでとうございます、リヴァイ兵長」


来年の誕生日もお祝いさせてください。
次の年も、そのまた次の年も・・・


「もう二度と貴方を一人にはしません」


兵士だった頃は最後まで交わせなかった約束。


「貴方のものである以上、私から勝手におそばを離れるわけにはいきませんから」


どのようなプレゼントも、その笑顔と言葉に勝るものはない。

聖なる夜。
願い事が一つ叶うなら・・・

どうかこの幸せが今度こそ永遠に続きますように。


ポインセチアに囲まれながら願った二人の想いは、透き通る冬の夜空に溶けていった。






2017.12.25

リヴァイ生誕祭

Fin.




Wish you a Merry Christmas.
この物語を読んでくれた貴方にも幸せが訪れますように。





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