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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第20章 Until We Meet Again... ※



「あの・・・私は団長を愚かだと思いません」
「・・・・・・・・・・・・」
「上手く言えないのですが、ロゼも団長のことを想っているような気がするんです」

別にエルヴィンを慰めるつもりで言っているわけではない。
いつだったかロゼと偶然の再会を果たした時、エルヴィンを見る彼女の瞳・・・
確かに憎しみが込められていたが、同時に憧れも感じた。

「ロゼは、とても優秀な訓練兵でした。彼女を好きになる人も多かった・・・けど、どんなに口説かれても彼女は見向きもしませんでした。どこか冷めていて・・・私達とは違う場所を見つめているようだった」
「・・・・・・・・・・・・」
「そのロゼがリヴァイ兵長と関係を持っていました。最初はショックだったけれど・・・今なら思うんです」


“復讐”と言っているけれど、本当は団長に愛されたいのではないのでしょうか。


「なんとなくですけれど・・・一緒に厳しい訓練を耐えてきた仲だから分かるんです」


エルヴィンは、ロゼと出会う前からの出来事を思い返し、押し黙った。
もし、この部下の言うことが本当ならば・・・


「・・・ありがとう、サクラ」


今すぐにでもシーナにある憲兵団に行って、ロゼを抱きしめたい。

自分が愛しているのは君だけだと、伝えたい。


「調査兵団を率いる者として、このような発言は不適切かもしれないが・・・私にとっても君は特別だ」


リヴァイに愛されているというだけではない。
ロゼの親友というだけでもない。

サクラが口にする言葉は暖かく、身に纏う空気は優しい。
荒んだ心を癒してくれる君のような存在が、ここには必要だ。


そっとサクラの手を取る。


「調査兵団を選び、私のもとに来てくれて本当にありがとう」


もはや崇拝しているといっても過言ではない。
そのエルヴィンからの言葉は、サクラにとってこの上ないものだった。

どのような運命が待ち受けていても後悔はしない。
調査兵として、この命をまっとうする。


「団長・・・」


頭上高く昇った太陽が、二人を明るく照らす。
この平和な時間が、もうしばらく続くものと思っていた。



数日後。
エルヴィンは恐れていた選択を迫られることを、知る由もなく・・・






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