【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第20章 Until We Meet Again... ※
随分と前から・・・
自分の身体の異変に、気がついていた。
集中力を上げると、体中に高温の血液が巡る。
脳、中枢神経、脊髄。
そして、全身の末端神経へ。
微弱の電流を送るようなイメージを持つと筋肉量が上がり、普段以上の力を出せた。
もちろんその時は体も膨れ上がり、外見は変化していた。
不思議に思ってある時、医師の診断を受けた。
「現在の医学では詳しいことは分からないが、脳から興奮作用のある物質が大量に分泌されているのかもしれない」
目の前で二の腕の筋肉を倍にして見せた私に、医師は首を横に振りながら言った。
そして、付け加えた。
「ただ一つ言えるのは、今後おそらく君は――――」
医師が宣告した、自分に待ち受けているだろう運命。
あまりに不確かなものから導き出したはずの答えでも、妙に納得している自分がいた。
そして、医師に伝えた。
「それでも私は・・・兵士を続けます」
たとえ、今聞いたことが現実となっても。
自分の道は、調査兵としてこの命を人類に捧げる他にない。
だから何があっても兵士を続けるのだ。
それはリヴァイ兵長と恋に落ちる、少し前のことだった。