【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第4章 Geranium
気がつくと、また俺はここにいた。
どこまでも続く不毛の大地。
水も、木も、風も、暖かな日差しも無い。
あるのは石と、枯れた草だけ。
そこでたった一人、立ちすくむ。
なぜ、俺はここにいる?
なぜ、誰もいない?
裸足で枯れ草を踏みしめながら歩く。
どこまで行っても、まるでループのごとく同じ景色が続いているだけだった。
どれくらい歩いただろう、急に足がすくむ。
クソ・・・
これ以上先に進みたくない。
この先に何があるかわかっている。
今はまだそこに行きたくねぇんだ。
どうしようもなくて、天を仰いだ。
厚い雲に覆われ、昼なのか夜なのか分かりゃしねぇ。
いつになったら、雨は降るんだ。
いつになったら・・・暖かい日差しが降り注ぐんだ。
なぜ、俺はここにいる?
なぜ、誰もいない?
そっと静かに目を閉じた。