【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati
第10章 Come To Me, My Love
「すいません。添い寝させてもらえるのが嬉しくて、固まってしまいました」
「・・・・・・だから、お前は俺を試しているのか?」
「はい?」
素直にシャツ一枚になって、そんなことを言われたら・・・
朝勃ちでなくても、ヤバイことになるぞ。
こうなったら、サクラを女型の巨人だと思うほかねぇな。
リヴァイは小さくため息を吐いた。
「オイ、ここに来い」
ポスッとベッドに座り、サクラを手招いた。
すると、何も疑わずに腕の中に収まってくる。
ちくしょう・・・
抱きてぇ。
「兵長・・・」
「あ?」
「無理をなさってませんか?」
サクラの顔が曇っている。
おそらく、質問は性欲を抑えるという意味ではなく、審議や仕事のことだろう。
「心配するな・・・遠征の件は咎め無しだ」
「良かった・・・」
そして、ゆっくりと同時にベッドへ横になった。
一人用だからそれほど広くないが、体を寄せ和えば二人で寝ることも可能だ。
おかげで、愛しい笑顔が目と鼻の先にある。
「リヴァイ兵長はこれからも調査兵団にいらっしゃるのですね」
「当たり前だ」
リヴァイはサクラに口付けた。
「ここが俺の居場所だからな」
信頼できる野郎も、仲間も、部下も、みんないる。
そして何より・・・
サクラ、お前がいる。
サクラは嬉しそうに目を閉じると、そのままリヴァイの腕の中で眠りに落ちた。
「人の気も知らないで、ガキのような寝顔しやがって・・・」
でもゆっくりでいい。
サクラとはこの先もずっと一緒にいるのだから、何も今焦って体を求めることはしないでもいいだろう。
その代わり、次は我慢しねぇぞ。
もう一度唇にキスをすると、リヴァイもゆっくりと目を閉じた。
第10章 『 Come To Me, My Love 』 Fin.