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【リヴァイ】Calmi Cuori Appassionati

第3章 Seize the Light


調査兵団に入団してから1カ月がたった、ある夜。

夕食を食べ終え、食堂から寮に戻ろうと外廊下を歩いていたサクラを呼び止める声が響いた。

「サクラ~!」

声の聞こえた中庭を見ると、ハンジと副官のモブリット・バーナーが立っている。

「ハンジ分隊長!モブリット副分隊長!」
敬礼をするサクラに、ハンジは“堅苦しいことはいいの~”と手を振り、自らサクラのもとへやってきた。
「ちょうど良かった!サクラ、ちょっと付き合ってくれない?」
「はい!」
基本的に夕食後はプライベートな時間となるが、上官の言うことは絶対だ。
しかし、ハンジのこの突然な誘いに慌てたのはモブリットだった。
「分隊長!まさか、ブルームにあれを見せるつもりでは?!」
ハンジに耳打ちするが、当の本人はきょとんとしている。
「何か問題でもある?」
「ブルームはまだ新兵ですし、詳細は・・・」
「でも、作戦に参加するんだから問題はないでしょ?何も知らないで壁外に行くのは、丸腰で巨人と戦うようなものだよ」
サクラは、ハンジとモブリットが話していることがよく分からなかった。
詳細って・・・一体なんだろう?
壁外って・・・?

サクラが首を傾げていると、ハンジは鼻息を荒くして言った。

「次の壁外調査が決まったよ。3週間後だ」

眼鏡が、キラリと月の光を反射する。

「壁外・・・・調査・・・・」

「その内、正式に発表はあると思うけどね。ようやく許可が下りたって、今エルヴィンから聞いてきたところだよ」
「ブルームにとっては、初の壁外になるな」

ドクンッと、心臓が大きな鼓動をたてた。
恐怖・・・?

ちがう・・・これはきっと・・・
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