第12章 眠りネズミルート②
【選択肢】
①祢津と寝る
→②祢津と寝ない
* * *
「バカじゃないの? 同じベッドに入るわけないでしょ」
いくら相手が祢津であっても、男と同じベッドに入れるわけがなかった。
私は祢津の隣のベッドへ入る。
「残念、アリサと寝たかったな」
誤解を招きかねない発言は止めてくれないか。
そもそも私はアリサではない、と心の中で反論する。
ベッドの中はまだひんやりしとしている。
祢津の方へ寝返りを打つと、彼はこちらを向いていた。
「おやすみ、アリサ」
にっこりと笑うと、彼はすぐに静かな寝息を立て始める。
「いい加減、名前を覚えなさいよ、バカ」
私は軽い恨みを込めてそう言うと、無理やり目を閉じた。
* * *
空腹で目が覚めた。
どれだけ寝ていただろうか。
窓の方を見たが、太陽が眩しすぎてすぐに顔を背ける。
観念して保健室の時計を確認した。
ベッドに入ってから二時間は経過しているようだ。
私はベッドから降りて、祢津の身体を揺する。
「祢津、そろそろ起きなさい」
「えぇ~、ヤダ……」
「お腹空いてないの?」
「お腹は空いてるけど……起きたくない」
イラっとした。
このまま放っておこうか。
【選択肢】
(1)放っておく…32ページ
(2)放っておかない…34ページ