第25章 不思議の国のモンダイジ!(アリス ノーマルEND)
そんな遥都先輩たちに声を掛けることなく、私はシロと下駄箱から校門へと向かった。
「この学校、変な人しかいないね。『チェシャ猫』に『眠りネズミ』に『帽子屋』……」
「そういうシロだって、『白ウサギ』じゃない」
彼女がそう呼ばれている理由の大半は私にあるのだけど。
そして私は『アリス』……って、私だけそのままではないか。
「それにしても、このあだ名を流行らせた人って、よっぽど『不思議の国のアリス』が好きなのね」
「あたしも好きだよ! アリスちゃんのこと!」
「はいはい。分かってるって」
満面の笑みで告白するシロに、私は苦笑しながら応じる。
サボりにイタズラ、居眠りに奔放……他にも様々な理由で不名誉な烙印を押された『私たち』。
自業自得なわけだけど……まぁ――……。
「退屈はしない、かな?」
【不思議の国のモンダイジ!/アリス ノーマルEND】