第4章 中庭の猫(チェシャ猫ルート)
【選択肢】
→♡中庭
♠︎保健室
♢屋上
♣︎教室へ戻る
* * *
少し早めにお昼ご飯にしよう。
午後にお腹が空いたら、そのときはまた授業をサボっておやつでも食べればいいし。
そう結論づけた私は購買部に寄り、中庭へ向かうことにした。
* * *
ハムサンドとパックのオレンジジュース、新発売のとろけるキャラメルカスタードプリンを買った私は、予定通り中庭へ向かった。
まだ授業真っただ中なので、そこには誰もいない。
木陰で程よく陽気を感じられる場所に腰を下ろし、特定席を満喫する。
すると、私と同じように授業をサボったのか、男子生徒が中庭を訪れた。
雰囲気から何となく下級生だろうか、と当たりをつける。
一年生で授業をサボるとは感心しない。
そういう私も、一年生の頃から授業をサボっていたのだが。
せっかく貸し切りだったのに、と感じたのは一瞬のことだった。
正直、顔も名前も知らない人間に関心を抱ける性格ではないのだ。
私は男子生徒をいないものとすることに決めた。
袋に入っていた使い捨てウェットシートで手を拭き、パッケージを開けてサンドイッチを食べようと口を開く。
そのとき、私に影が落ちた。
顔を上げると、いつの間にか男子生徒が目の前に立っている。