第2章 前世の記憶
すると、今まで朧げだった名探偵コナンに関する記憶が滝のように頭に流れてきた。
『そうだよ!だって工藤新一って前よくテレビに出てたし…優作さんだって、有希子さんだって、あの事件もニュースになってたし!』
『っていうかわたしが通ってる大学…おっちゃんの母校じゃん!あぁぁそれだけじゃない、小学校も中学校も高校も新一や蘭姉ちゃんや園子と一緒じゃん!!!』
……数分後
『ふぅ……少し状況が理解できた……。つまりわたしは死ぬ時に願ったことが叶っちゃって、今名探偵コナンの世界で生きているっていう事だよね。』
そんな非現実的なこと夢小説でしか見たことないぞ!と普通はツッコまれるが、本当に起こっているんだからびっくりだ。
『と、とりあえずわたしが知ってるこの世界のことをまとめよう……』
なんせ20年以上連載しているものだから、まとめるのに時間がかかった。何時間かかったのだろうか、気づいたら夜になっていた。
『ふぅ〜疲れた……ノート3冊分も書いちゃったよ……』
まぁまだ書けることはあったが、もう疲れたので後日にしよう。
『よし、とりあえず今日はもう寝よう!』
あまり考え過ぎないのが良いところなのかもしれない。前世の記憶を思い出すという体験をしたのにも関わらず、わたしは意外と平気だ。
翌日_____
わたしは考えていた。これからどうやって過ごすかについてだ。
わたしが愛読していた夢小説では亡くなってしまったキャラを救済したり、偶然キャラと出会ってしまうというものがあるが、わたしは…なるべく関わらないようにするという結論に至った。