第8章 わたしの休日
赤井さんは生きてて、沖矢昴として生活してま〜すてへぺろ☆なんて言えるわけも無く、言葉を濁した。
降谷「…俺はまだ奴が生きていると思ってる。」
『さいですか……』
なんだろう、この締まらないやり取りは。
微妙な空気感だ。
降谷「…今日のことだが、誰と話してた?」
『へ?』
降谷「監視役が、やけに親しげに話している男がいたと言っていた。」
『え、今日、居たんですか?監視する人』
降谷「当たり前だ。迂闊に1人に出来ない。」
降谷さんの行動力に脱帽だ。だって昨日の夜中にその話をして、早速今日の朝から監視役がいるなんて…公安の人も何だか可哀想だ。
『親しげに話してたって、それお客さんですよ?別に怪しむ必要は…』
降谷「連絡先を交換したんだろう?その"お客さん"と。」
『何で知って…』
降谷「盗聴器を付けたんだ。あの本屋に。」
『え、いつの間に…!っていうかプライバシーの侵害ですよ!直ぐ外してください!』
降谷「それは無理だな。客を装って情報交換でもされたら困る。」
『そんなことしませんって!』
降谷「それで、誰と連絡先を交換したんだ?」
『…ただのミステリー好きの大学院生ですよ。』