第8章 わたしの休日
『あ、ええと、今世界一周旅行をしていて、代わりにわたしが店番をしているんです。』
沖矢「ああ、なるほど。」
ど、ど、どうしよう。沖矢さんは未だ気づいてないみたいだけど、この前の事件で沖矢さんも同じ現場にいたため、気づかれて顔見知りになってしまったら後々面倒くさくなる。特に安室さんが良く思わないはずだ。
沖矢「─────貴方、何処かで……」
『そ、そ、そっすかね?』
あ、やべ、焦りすぎて変な口調になってしまった。
沖矢「ああ、思い出した!蘭さんの先輩の…」
んん?!何でわたしが蘭ちゃんの先輩だって知ってるんだ?誰かが言ったのか?
『あ、はい、そうです。松原しずくといいます。ええと、あなたは……』
沖矢さんなんて知りませんよ?というスタイルでいかねば。
沖矢「私は沖矢昴と申します。東都大学大学院の工学部に通っています。この前の事件の後、コナンくんから貴方について少し教えてもらったんですよ…」
くっ……コナンくんか!わたしの事を話したのは!
『と、東都大学の大学院に通ってるなんて凄いですね!』
沖矢「そんなことありませんよ…松原さんはどちらの大学に?」
『べ、米花大学の文学部に通っています…』