第8章 わたしの休日
翌朝──────
『うわ、クマ酷いな…』
まるで大学受験が迫った受験生のようなやつれた顔をしていた。この日は大学が休みなため、本屋を開けようと思い、クマを隠すようにメイクをし家を出た。
「AOBA」に着き、店内を軽く掃除して、レジに立ち店番を始めた。
と言っても、あまりお客さんが来ないため普段は店の本を読みながら時間を潰すことが多い。
『───463円になります──1003円お預かり致します──540円お返し致します──ありがとうございました!』
何人目かの客を接客したところで、時計を見た。もうすぐ正午になるところだ。お昼ご飯を食べようと、コンビニで買ったおにぎりを出す。店員はわたし1人しかいないため、レジでおにぎりを食べる。
お昼ご飯を食べ終え、まったりしてると
『あ、いらっしゃいま──────え?』
やってきたのは、ピンクの髪に開いてるのか分からない細い目、紛れもない、沖矢昴だった。
沖矢「─────私の顔に何か?」
『…あ、いえいえ!何も付いてないです!』
沖矢「そうですか───前この店に来た時は開いてなかったので、今日は開いてて良かったです。」
わたしの時間が空いている日しか開けれないため、店を開けるのは不定期になっていた。
『すみません、少し忙しくて……』
沖矢「いえ、それよりも店主は何処へ?」