第7章 探偵たちの夜想曲Ⅱ
浦川「ど、どうして私の名前を…!」
コナン「きっかけはお姉さんが持ってる傷だらけの携帯だよ!」
浦川「え?」
コナン「普段からぞんざいに扱うか、何か硬い物と一緒にポケットとかに入れてないとそんなに傷つかないのに、さっきお姉さんが僕に掛けてくれたコートにはその携帯と財布と睡眠薬のケースしか入ってなかったし、財布にもケースにも傷はなかったよ?」
コナン「───ってことはその携帯って本当は探偵事務所で死んだ男の人の物で、お姉さんの携帯とすり替えたんだよね?あの男の人、ポケットにいっぱい小銭に入れてたし…スタンガンも入ってたけどそれにも傷は付いてなかったから、お姉さんが持ってきたんでしょ?」
浦川「馬鹿ね…坊やも見てたでしょ?!私がガムテープで縛られてたのを!そんな私がすり替えられるわけないじゃない!」
コナン「ガムテープで自分を縛るなんて簡単だよ!テープをビーって引き出した後、ガムテープ本体の真ん中の穴をトイレのドアノブに引っ掛けて、テープをピンと張ったまま体を回転させて巻きつければいいだけだし…」
コナン「ガムテープが巻きついていたのは肘から上だけ、両手が使えるから、テープを切った後ドアノブからガムテープを外せるし、口を使えば手首にも巻けるしね!」